今は海全体が揺れている不安定な時代。
会社を船に例えると、大きい船・小さい船・出航したばかりの船、、、いろいろあるが、絶対安定した船はどこにもない。規模の大きい船に乗って何もしなければ、周囲は揺れているから「船酔い」する。
足元が不安定な時代は「かかし」のように、同じ場所にずーっととどまっているより、「やじろべえ 」のように自分が動きながらバランスを取った方が、結果的に安定する。
改めてそう思ったのは、新生東芝アクションプラン。
結果だけ見れば、経営陣の不正会計=粉飾決算が原因で7800人の従業員がリストラになる。IR情報を見ると実体は10,000人以上。所帯が大きくなればなるほど、こうした経営判断が起こりえる。
大企業が悪い・中小ベンチャーが良いという話ではない。経営・従業員・協力会社・顧客の関係がある以上、誰かのために何かをするのは必然。ただ大企業と中小ベンチャー企業の違いとして「株主」の存在が大きい。
中小ベンチャーの多くは株主=社長なので、社長の価値観と優先順位で経営されていくが、大企業は「株主」という外部要因が働く。株主の理解が得られなければ資金を引き上げられ事業活動にも影響する。
こうした希望退職という名のリストラで社外に放り出された時、初めてその人の真価が問われる。一人の社会人として『誰に対して・どのような貢献ができるのか』が、社会で必要とされる価値のモノサシになる。
今は売り手市場で、学生から見れば採用環境は好調だから、東京・大手志向もどんどんチャレンジすればいいと思う。しかし就活生には、こうした現実が起こりえる。という事を踏まえて就活をした方がいい。
「大企業が安定している」というのが幻想なのはこの事件を見れば明らか。とはいえ、中小企業だから雇用は安心なのか、というのも甘い話。
ではどうすれば安定するだろうか。
それは自分から動くこと。能力を磨くこと。
能力とは・・・誰かに役立てる力。その会社だけで通用するものではなく、社外でも通用する(お金を頂けるような)力。
磨くとは・・・勉強する、試す、失敗する、検証する、シェアするなどのPDCAを自分で回すこと。
足元が不安定な時代は、かかしよりもやじろべえ。自分で考え・決めて・動くことが安定につながります。