「1円で信頼を失うのが経理なんです」
事務系で求職中の方が、経験と実感を込めて語られた一言です。
現預金と帳簿がピッタリ一致して当たり前、1円でも違っていたら信頼が削られる。それがお金を扱う者としては当然だと。
だから1円のミスが起こらないように仕組み化で予防したり、多重チェックをかける。それでも万全とは限らないので、仕組みや自分の仕事にミスがないか目を光らせています。「だから経理担当って煙たがられるのでしょうね(笑)」と。
お金を扱うプロの心構えなんだな、と思いました。
簡単・面倒という次元ではなく、1円の責任は果たすために必要なことが習慣になっている。さらに生産性を上げるために、その習慣を定期的にメンテナンスもするそうです。
あたり前のことを・あたり前にこなす
日頃いろいろな経営者・会社員・個人事業主の方とお会いしますが「あ、この人仕事がデキルだろうな」という方は、仕事で結果を出すために何かしらのルーティン(習慣)を持っていたり、取り組んでいたりします。
研修講師がボイトレをするように
野球選手が毎日素振りを欠かさないように。
仕事に必要なことを「癖(くせ)」にしているんですね。
会社都合でやむ得ず離職されてしまったようですが「こういう人にお金を預けられば会社は安心だろうな」と、思いながらお話を聞いていました。
よく、あたり前のことを手を抜いたり・見下す人がいますが、そういう人は後で必ず「あたり前のこと」で痛い目にあうので注意したいところです。
あいさつや事務作業など売上に直接関係ないと考えて手を抜いていると、普段の気の抜けたあいさつを顧客に披露してしまったり。社内での提出期限やルールにだらしなかったりすると、日頃のルーズな素行が関係者からの人望を失うことになったりと。
やがて自分に返ってきますから。