学生に対して上から目線で会社説明会や選考する採用担当は依然としてある。

というのは、応募者や就職相談に来る人からの話。

毎日毎日、履歴書や職務経歴書とにらめっこして、面接にやってくるたくさんの応募者から「私は~なので、御社でぜひ働きたいです!」といったアピールを聞き、採否を決定していれば無理もないかもしれない。

ただ気をつけたいのは、選考は対等だということ。 

ある学生からこんな話を聞いた。

とあるエンジニアの新卒選考試験では、簡単な模擬研修を行い開発仕様を渡し、小規模なプログラム開発を行うような業務さながらの選考を行うらしい。

おそらく現場を限りなく再現して「教育⇒実務⇒結果」というフローを選考過程で見極めようとしているのかもしれない。

  • なるべく戦力になる学生を選べるように
  • なるべく確証に近い判断ができるように
  • なるべく後悔しないように、、、企業がね

確かに教育して戦力になるまでは時間がかかります。

新卒が入社していきなり戦力になることはまずありません。本人へ給与も払うし、社会保険や固定費などもかかります。さらに教育係の社員も、自分の仕事以外で新人の面倒をみていれば生産性は落ちます。

こうした費用は会社の持ち出しになるから、なるべく早く一人立ちして稼げるようになって欲しいと思うのは無理もありません。

改めて言いたいのは、採用は対等だということ。

企業は採否の決定をするように学生も企業を選ぶ権利があります。だから会社都合を優先しすぎる選考方法は、学生にしわ寄せ行き見透かされるんです。

見透かされれば選考辞退や内定辞退に繋がることもあるでしょう。

今時点の可視化できた能力で判断するか、今時点では見えないが可能性を見るか。選考方法に正解などないのだがこれだけは経験上言い切りたい。

企業にとってベストな選考が、学生にとってベストだとは限らない。

採用は縁です。

仕事を通して一緒に歩んでいく人を限られた時間の中で選ぶ。まるで婚活。

メッキは遅かれ早かれ剥がれる。だから企業側が学生を選ぶように、学生も企業が選べるような選考になるよう、当社ではできる限り情報を出している。

会社の良い所だけでなく今後の課題も、エンジニアで働くやりがいや魅力だけでなく苦労話や働く厳しさも。

どちらかが一方的に満足するのでなく双方が満足する着地を探していくような選考を行う企業が増えていけば、納得して働く人が増えていく。

そして納得して働く人が増えれば企業も業界も地域も、さらに良くなっていくと思うのです。