行動しても結果が出ない人はいるが、結果が出ない人に「やる気あるの?」と問う前に因果を聞いてみるとよいかも。という話。

 

よくある例、新人◎◎さんと上司のケース。

「◎◎さん、ミスが多いけどやる気あるの?」

「申し訳ありません」

「この前も教えたよね?覚えてないの?」

「覚えています」

「覚えていればできるだろう?」

「申し訳ありません」

「やる気あるのか?」

「あります(と、言うしかない)」

「しっかり頼むぞ 」

 

この上司は質問というより尋問に近い。育成には時間も手間もかかるが、育成の目的は新人を叱ることではなく、新人が戦力になって活躍することとすれば「結果が出ない=やる気がない」と結論づける前に、原因をひも解いてみるのをお勧めします。

 

やっているが出来ない

仕事も生き物なので、教わった事や過去の反省を踏まえても対応できない場合もある。上司から教わった通りの手順でやっていても、応用が効かないと仕事が不完全に見えてしまうのだ。

やり方を教えるのも大切だが、ツボとコツを一緒に伝えられているかを振り返ってみたい。ツボとは急所・コツとは要領(ツボの扱い方)。頑張っているのに急所を外していないか、急所は捉えているが扱い方が悪かったりしていないか、経験豊富な上司が添削してみたいところ。

出来ない原因を客観的に理解することができるし、その新人が先輩になった時に、後輩を導けるようになっていくこともできる。

 

やりようが無い

壁は思考錯誤して乗り越えていくものだ。という時もあるが、手詰まりで一人の力ではどうしようもない状態もある。

上記の例では結果だけ見ると、新人の◎◎さんは仕事でミスが多い。しかしもしかすると◎◎さんはミスをしないように二重確認や振り返りをしているかもしれない。やる気ある?と裁く前に、本人がどのような考えて仕事をしているのかを質問してみたい。

つまり手詰まりの可能性があるから。視点を変えたりすることで状況が打開できないか一緒に考えたり、*****したり。やりようが無い状態をやる気が無いと決めて裁いてしまうと、相談自体が上がってこないおそれがある。

問題の火種が相談で早期発見できれば被害は小さくて済むが、問題の発覚が遅れると結果的に上司は苦労する。

 

無論、やりようがあるのにやらなかったり、浅い悟りや行動で出来ないと言っている人は「やる気ある?」という話にもなるわけですが。