ある中学校の教頭先生とのお話。
以前は地域でも有名なほど荒れていた学校だったようですが、校長先生が変わり指導方針を180度変更したところ、3年で見事に激変したとのお話。
キャリア講演の授業でお話させていただきましたが、160人の生徒は挨拶・姿勢・意欲など元気で快活、ハキハキとした気持ちのいい生徒ばかり。とても3年前に荒れていた学校とは思えませんでした。
講演後に教頭先生と。
「わずか3年ですごいですね。現場ではどのような点を気をつけていらっしゃるんですか?」
「教師は気づかせるだけでよくて、必要以上に叱らない。最初は物足りない教師もいたようですが(笑)」
「無法地帯になりませんか?」
「確かにリスクはあります。しかしあれやこれやと叱ると、生徒には同じだけの反発が生まれます。すると教師も反発する。この繰り返しになってしまうんです。」
「なるほど、確かにそうですね。」
「ただし一線を越えそうな時は戻してあげる。この見極めが難しいですが、教師同士よく話し合ってくれています。」
「まず教師(大人)が生徒(子供)を信じるから、信頼関係が生まれるような気がしました。」
「そうかもしれません。悩みを抱えた生徒が、教師に相談する生徒が増えたようです。」
「企業ももっと見習わなくてはいけません(笑」
「参考になれば幸いです(笑」
確かに、子供でも部下でも、相手をコントロールしようとするほど相手は離れていくものです。
親や上司は
- だらしない大人になってほしくないから。
- 周りに迷惑をかけてほしくないから。
相手の気持ちや経緯を汲み取る前に、こうした心配からくる正論をついつい一方的に押し込んでしまいます。しかし、相手には届かない。
相手にメッセージを届けるには、まず相手を信じて相手の話を聴くこと。
改めて大切なことを教えて頂きました。
ありがとうございました。