常識やこだわりを握りしめ、押し付けていませんか?
「子どもとつい口論になってしまう」
「子どもとコミュニケーションがうまく取れない」
「子どもが本音を話さない」
こうしたお話をよく聞きます。
たとえば親御さんが「高校を卒業したら進学するのが常識だ」という考え方を握りしめている場合、もし子どもが「就職したい」と、言おうものなら口論になります。
「若い時の苦労は買ってでもしろ」と考えている親御さん、子どもが「楽をしてその日暮らしができればいい」と考えていたら、ケンカになるでしょう。
こうした口論やケンカになるときに、まず親御さんが常識やこだわりを一度手放して話すことで、子どもとのコミュニケーションが格段に変わります。
こだわりを捨てる(諦める)のではなく手放す。
両手に握りしめているこだわりを横に置いて、子どもの意見や理由を受け取る余裕を作ってみるイメージです。一度受け取ることができると、子どもも私たちの意見を聞く姿勢に変わります。
先日、息子が私に嘘をつきました。ここでついやってしまう会話が
親:「嘘をつくなんてけしからん!」
子:「、、、、、、」
親:「嘘をつくなんて常識外れだ!もう二度とするな!」
子:「、、、わかった」
このときは決着したように見えますが、勝ち負けのコミュニケーションになってしまうと、子どもの本音はおそらく出てきません。
こだわりを一度手放すとこのような感じになります。
親:「何で嘘をついたの?」
子:「、、、ごめん」
親:「人だからだれだって嘘をつくこともあるよ。でも〇〇が嘘をつくなんて余程の理由があったんじゃない?」
子:「実は、、、」
家族での口論を無くすことは難しいですが、だからといって、親の意見を上から押し付けて、子どもの本音に蓋(フタ)をしてしまうと、建前でコミュニケーションを取るようになっていきます。
子どもとつい口論になってしまうときは、親御さんがまずこだわりを手放してみてください。「手放すと子どもに押し込まれるのでは?」と、心配をする親御さんもいますが、自分の意見をたっぷり聞いてくれた子どもは、今度は親御さんの意見を聞く心の状態になっていきます。
ぜひ「白か黒か」の口論から、白と黒の間にあるたくさんの色が見えるようなコミュニケーションも取れるといいですね。
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