先週のイブスタに参加して購入した千葉市長の著書。移動や合間のアッという間に読めた一冊。
Amazon.co.jp: 青年市長が挑む市政改革―未来視点で大転換: 熊谷 俊人: 本
まるで市長が目の前で、流暢に語りかけてくれるような錯覚。人生を掛けて千葉市をよい街にしようと、一つ一つの問題を解決するストーリーが書かれていた。
理想的なリーダー像
千葉市は職員7000人の大きな組織。職員一人一人が力を発揮しやすくする環境作りで、組織の力を機能的に動かす。言葉では簡単だが実際は難しい。私も40人の組織作りをしたことがあるが、全員を同じ方向に向けるのは本当に難しかった。当時この本と出逢えていたら、もっと早く成果が出せた気がした。
問題解決のアプローチ
問題の本質を捉え、利害関係者の視点も踏まえて迅速に決断するストーリーがいくつも紹介されている。市民目線・職員目線・市長(経営者)目線。市長がこうした多様な視点から物事を見られるのは「現場」を見ているからだと本から感じる。ランチミーティングやTwitter対話会など市民との対話の機会を作ったり、市立病院の財政再建問題などでは、実際に現場に飛び込んで看護師から意見を聴く。メチャメチャ参考になる。
熱意
本を読んでいると、人生を掛けて千葉市を改革する熱意がビシビシ伝わってきて感動した。政治に無関心な人は多いが、同世代の市長が30年後を見据えて行動しているんだから、私も自分にできることを精一杯やろうと思う。
そして、全国の首長・市議・県議・国会議員・公益財団・外郭団体などが、熊谷市長のような公人の意識を持ってほしい。そんな切実な想いをこめて、本文を引用する。
最終日のようすは、今でも鮮明に覚えている。まるで革命前夜のような状況だった。千葉市の体制変革と民主党による政権交代を期待する市民の熱が圧倒的なパワーとなって千葉駅前を埋め尽くした。(略)
最後の演説をしたときに「ああ、もうこれは自分が自分ではなくなった。熊谷俊人という個人は、しばらくお休みだ」ということを実感した。
個人が個人でなくなり、公人として生きる。千葉市長・熊谷俊人として、千葉市民の生活を守り、活力ある千葉市を作り上げていかなければいけない。(本文より引用)