いつもお世話になっている心理カウンセラーの方が主催する、子供の貧困問題フォーラムに参加しました。
参加したきっかけは、就職カレッジで行っている児童養護施設への出張授業。子供の貧困問題をより深く知ることで、生徒との関わりや授業をより良いものにしていきたいという思いから。
子供の貧困問題と聞くと、一般的には「経済的な貧困」をイメージする人は多いようで。相対的貧困率15%(6人に1人が貧困)というのは、経済的な貧困にフォーカスしたものだが、今回はより現実的で身近な問題。つまり「心の貧困」をテーマにしたものだった。
心の貧困とは「関係性の貧困」。親と子の関係が希薄・無関心・複雑な問題を抱える環境が、自分を肯定できない子供や、自分に自信が持てない子供を生み出すきっかけになっている。ここでの親とは、家族関係にある親だけでなく、子供を取り巻く近所や地域の大人も含んでいる。しかし、聞いているうちに、、、
「これ、企業でも同じだわ」と、思った。
親を上司、子供を部下に置き換えてみると、人間関係が原因で離職してしまう若年層の取り巻く環境によーく似ている。新卒入社後3年以内に離職する割合が、大卒30%、高卒50%・中卒70%という統計は、仕事のミスマッチ・本人のやる気だけでなく、職場における人間関係のあり方、つまり上司が部下をどのように関わり・見守り・育てていくのか。問題の本質が良く似ていると感じた。
- 子供は愛されたい、信じたい、わかってほしい、幸せになりたい。
- できなかったことは子供もわかっている。親が浅い悟りで叱るより将来を見据えてしっかり関わり・見守り続ける。
- 親は子供に相談して欲しいと思っているが、子供が相談したいと思える人は、子供によってみんな違う。
- (子供を部下に、親を上司に置き換えて読んでみると如何でしょうか)
企業で人が若者が育つには、上司や周囲の先輩がどれだけ真剣に関わり・見守り続け・向き合うか、これに尽きる。
そして人材育成に関わる幹部は、当事者を育てるのと同じくらい、組織(地域)全体で人を育てる意識を根付かせ・張り巡らせることが大切だと強く感じた。
とても有意義な学びでした。ありがとうございました。