先日行われたグループ研修での話。茶道の世界に「用意と卒意」という考え方があるらしい。

用意とは

客人をもてなすために、主人があらかじめ行う準備のこと。

卒意とは

もてなしに応えるために客人に求められる心構えや行動のこと。

主人の用意と客人の卒意が、相互に作用し合あって成り立つもので、一方的な関係では心地よい時間を生み出すことはできないよね、という考え方。お茶の世界だけでなくビジネスでも同じ考え方ができると思った。

授業もそう。
先生ががどんなにいい教案を用意しても、生徒が腑抜けでは授業は成り立たない。

セミナーもそう。
主催者がどんなにいい企画を用意しても、参加者の意欲が低ければ効果はない。

ある参加者が「卒意のための用意が必要だと思う」と話していた。

卒意とは謙虚さと考える。では謙虚はどこから来るか。それは目的に本気で関わろうとする気持ち。適当に済ませておけばいいと思っていれば謙虚さも学びの姿勢も無い。だって変らない方が楽だから。そして本気スイッチは仲間の存在も大きい。自分でスイッチを入れられる人ならいいが、必ずしも全ての人ができることではない。

しかし昨日の新卒研修は9名全員が本気だった。それは仲間でもあり言い訳できない同期の存在があったからだと感じた。「◎◎さんが頑張っているから、自分も頑張ろう」そんなスイッチの入り方でもいいと思う。そしてその背中を見た誰かにまたスイッチが入るから。

私は新卒で入社した会社には同期が居なかった。だから少し羨ましかった。

もし私の新人時代にこんな環境があったら、仕事はもっと前向きで楽しいものだったと思う。だからこそ、次世代によりよい環境を残せるよう磨きを掛けていかねばならないと切に感じた。

次回の研修は2ヶ月後。私も彼ら負けないよう成長し続けようと心に誓った。スイッチを入れてくれた若き獅子達に感謝であります。2ヶ月後の再会までに、誰が一番成長しているか勝負!