帰り際(退席から退出まで)

去り際・別れ際に人の本心が現れやすいのは恋愛も面接も同じようです。新卒学生でも転職者でも、経験上大体この3パターンに分かれます。

志望度が低い場合

面接終了後は逃げるように帰ります。

さっさと後片付けをし、退席後もわき目も触れず出口まで一直線。心ここにあらずといった感じです。

面接中は「御社第一志望です」と、流暢に話していても本命は別だったり、応募者がミスマッチを感じて見限っている場合もこの動作が現れます。

可もなく不可もなく・他社と横並びの場合

事務的に帰ります。

自分のペースで身支度をし、社交辞令的に会釈・挨拶をして帰ります。他社と並行応募している場合は、「こちらの部屋では何をしているんでしょうか?」というように、会社側の対応を見定めるような質問が出る場合もあります。

志望度が高い場合

自分の足跡を残すようにゆっくりと帰ります。例えば

  • 帰り際、面接官にアドリブで一声掛ける
  • 一歩一歩踏みしめるように歩く
  • 興味のある目線で社内を見渡す
  • 退出する際のドアや扉の所作が丁寧、、、など

これらはあくまで例ですが。

ある一部分を切り取って良く見せることはできても、全体的な印象として「名残惜しそうに会社を後にする」という様子が見えたら志望度は高いです。

採用選考の基本は相思相愛になれるかどうか。応募者も「この会社は納得して働けそうか」と、見定めるために面接に参加しますので、質疑応答にはそれなりの理論武装や準備をするのが普通です。

しかし反作用として質疑応答がまとまりすぎてしまい、志望度・本気度が言葉に表れてこない場合があります。

もし企業が○で応募者が×なら本人から辞退されますが、応募者が○のサインを企業見過ごして保留や不採用にしてしまうと、せっかくの縁が機会損失になってしまいます。

もちろん「言葉できちんとアピールできなければダメ」という見方もありますが、労働人口が右肩下がりで減少する現代はどの業界も人材不足。余程の人気企業でなければ絵に描いたような応募者が行列を作ることはありません。

応募者と相思相愛になれるよう、面接する側もアンテナの感度を高めておきたいところです。