人口が増え続け、年功序列と終身雇用が常識だった時代は学歴が一生ついてまわりました。

  • いい大学に入れば
  • いい企業に就職ができて
  • 安定した人生が送れる。

採用選考は出身大学で足切りされ、学歴に応じてチャンスの切符が回ってくる。昇進や昇格にも水面下で学歴が考慮され、人事異動が決まる時代もあった。

学歴は一生ついてまわる、という当時の常識。

だから一生懸命勉強をして偏差値の高い学校へ進学することが、人生成功の方程式だった。

しかし時代は変わり 、人口は減少し始め、終身雇用は崩れ去った。日本を代表するような上場企業が外国企業に買収されて経営再建を余儀なくされたり、不祥事や業績不振で上場廃止や倒産に追い込まれる。

企業が安定して成長し続けることが非常に難しい時代になった。高学歴の学生を採用すれば永続的に成長できるという法則が成り立たなくなり、学歴だけあれば人生が切り開ける時代はもう終わっています。

高卒で活躍する人もいる一方、東大卒でも就職活動に苦労している人もいる。「進学すれば選択肢が広がる」は必ずしも正解ではない時代。

せっかく大学出るからには、大手じゃないと!と、採用競争率の高い企業ばかりに

エントリーしている学生を見ると、逆に選択肢を狭めているようにも見えます。親の見栄やプレッシャーも影にはあるかもしれない。

でも実際働いてみて取引先やお会いした人に学歴を尋ねたり、出身大学だけで仕事の流れが変わることはまずありません。

懇親会や雑談などで共通の話題なったりすることもありますが、変化が激しく混沌とした時代に成功の方程式はありません。

これまでの学歴に変わるものは、変化にしなやかに対応できる、主体性、そして人間性。

難しいことではないが甘くはない。

すぐ身につけることはできなくても自分の頭で考え、失敗を恐れずに主体的に動き、人から必要とされる・人に役立つ人間性を積み重ねていくと未来を切り開いていく。

なぜなら私の周りにいるカッコよく元気に働く、大人の皆さんに共通していることだから。

これから社会に出ていく一人でも多くの学生に伝えていきたい。