昨年祖母が無くなったため
今年の夏は新盆(しんぼん)だった。
故郷では新盆をお見舞いする人が
その家に訪れ焼香(しょうこう)をして頂く風習があり
私も当家で参加した。
向かえる側の家では、
必要な物は葬儀屋からレンタルするのだが
当日準備をしている時に
焼香につかう炭=焼香炭が無いことが発覚。
来客の想定はおよそ100名。
まばらだが早い人はもうお焼香に訪れ始めている。
急場をしのぐため線香を小さく折って対応中。
川:「忙しい所すみませんが、ちょっと聞きたいんですが」
葬:「はい」
川:「お焼香の時に使う、、炭のようなものが無いみたいなんです」
葬:「焼香台の梱包箱にありませんか?」
川:「ないようです」
葬:「おかしいですねぇ、ウチも商売なので」
川:「もうすぐお客様が来るので予備含めて届けて頂けますか?」
葬:「わかりました」
「バタン」と閉じた。
商売なのはよくわかる。
しかしこちらの状況や心境を
汲み取ってもらえなかった対応が残念だった。
もしこうした対応だったらどうだろう。
「こちらもミスがあったかもしれません」
「すぐ確認してそちらに向かわせます」
「他にお困りのことはありませんか?」
トラブルがあっても安心してお任せできる。
顧客の気持ちをわかってくれる。
誠意ある対応をしてくれる。
という心境になりやすい。
またお願いするかもしれないし
紹介も出やすくなる。
一生で一度しかない故人を偲ぶ機会に、
もし前者と後者が同じ価格で対応するとしたら
どちらが選ばれるだろうか。
仕事が点で終わるのか、線となって続くのかは
顧客との信頼関係を大切にしようとする
姿勢(あり方)と行動(やり方)だと思うのです。