ある友人との話。
中学時代はバレー部のチームメイトとして、高校時代はライバル校として削りあった仲。当時から彼は頭が良かった。テストの成績もいいが、頭の回転が速く、いつも人とは違う次元で物事を考えていた。
学校卒業後は別々の道を歩み、彼は高校教員に、私はSEを経て人材育成の道へ。そんな彼から一週間前に授業のオファーがあった。彼が担当する学年全員への進路講話だった。
1限目の授業ということで、実家が学校に近いので前泊し、両親と食事もできた。こうした親孝行の機会ができたのも彼が学校側と段取りをしてくれたから。
本当にありがたいです。
当日は快晴。実家から海の方に向かってゆっくりジョギングをしながら、授業のポイントとストーリーを復習。授業の前にジョギングするとキレのある授業ができる。これは昨年を通して実感したこと。
キレとは、深い呼吸で落ち着いてアドリブで聴き手とコミュニケーションを取りながら教案を生徒に届ける。 どんなにいい話をしても生徒に届かなければ、生徒の行動が変わらなければ意味がない。
どうすれば生徒に届くのか。どうすれば生徒の心に響くのか。進路講話はこれまで20校・延べ1300人へ行ったが、友人が関わるが学校での授業は初めて。
たくさんの高校生を見てきて感じるのは、教師の熱意と生徒の授業態度に相関性がある、ということ。
2学年の生徒でしたが、授業態度は3年生後期を思わせるくらい真剣で落ち着いた雰囲気でした。
授業のシナリオは昨年公立高校20校で行った教案を総動員。基本形は体に染み込んでいるのであとは生徒の反応を見ながら表現レベルを調整していく。
80名の生徒に人間力の向上をテーマに講演させて頂いた。全ての生徒にどんな進路でも関わってくる人間力。
社会で求められるのに学校で体系的に学ぶことができないもの。ネットやロボットが普及するデジタル時代にますます必要になるもの。
中学卒業から25年。こうして彼の教育現場で役立てる日が来るとは夢にも思いませんでした。持つべきものは親友です。本当にありがとう。
誰かに役立つと楽しい。
だから働くことが楽しい。
もっと沢山の人に役立てるように勉強していこうと思った一日。