失敗のリカバリに将来性を感じたから。

私が実際に採用担当をしていた時の話。ある学生から面接開始30分前に電話がありました。

学:本日9:30から面接予定のAと申します。

川:どうしました?

A:実は電車の乗り継ぎを間違えてしまったようで、到着が10分程遅くなる見込みです。

川:了解しました。気をつけてお越しください

A:誠に申し訳ありません。失礼します。

(申告した時間通りに来社)

A:お忙しい中でお時間を頂いたにも関わらず、遅刻して大変申し訳ありませんでした。

川:どのような乗り継ぎで来られました?

A:◎◎⇒**⇒△の**駅で乗車する電車を間違えてしまいました。

川:9時に**駅に居たということは、もし平常だったら何時頃着く予定でしたか?

学:30分前には千葉駅に着く見込みでした(略)

面接でも失敗談を聞くことはできますが、過去の話なので信ぴょう性が疑わしかったり、
就職エージェントを経由しているとどこまで加工されているかわかりません。

この学生も試験科目はすべてパスしていたものの、リアルな失敗を誠実にリカバリした点は大きな安心材料になりました。

一度説明会で来社しているので、移動時間は予測しやすい状況だったはずです。にも関わらず30分前到着で準備していたから10分オーバー程度の遅刻で済んだと考えると、彼女が本来準備していたことや、最終面接にどのような意気込みでいたのかを想像することができました。

結果だけ見れば失敗でも、経緯を紐といていくと、どのような準備・判断し、どのように乗り越えようとしたのかが見えてきます。

仕事は問題と判断の連続なので、失敗は日常茶飯事に起こるもの。だから失敗はNGではないと思うのです。

失敗しないように最善を尽くし、失敗を乗り越え今後に活かせる人なのか。荒削りでも将来性を感じる人材とは「失敗を活かせる人」かもしれません。