就活支援をしていて思うのが、安定した会社で働きたい学生は非常に多いが、そもそも
安定した企業はないということ。

なぜなら安定とは「存在ではなく状態」だから。

大企業でも中小零細企業でも同じ。今は好調でも来年は傾いているかもしれない。今は不調でも数年後はV字回復するかもしれない。

しかし大抵の人事担当は会社説明会などで「ウチの会社は安定しているから大丈夫!」とか、連呼するものだから学生は「この会社で大丈夫か?」と迷走する。どの会社も同じように見えるから選べないのだ。

昔は年功序列や終身雇用が機能していたから安定した存在は実在した。今は不安定極まりない時代だから安定は存在(あり続ける)ではなく、状態(今時点の話)と捉えた方がいい。

では安定した状態が続く会社の条件とは何か。

安定した状態にある会社の特徴は「利益が上がる仕組み」と「人を育てる仕組み」がうまく機能している。

仕組みで得た利益を人に投資でき、育てる仕組みがあると会社は成長していくのだ。

利益が上がる仕組みがあっても人が育たなければ企業は衰退していくし、人を育てる仕組みがあっても利益がなければ投資はできない。

そして仕組みというものは、マーケットや顧客のニーズに合わせて容赦なく変わり・消えるもの。日本でも大企業が事業部まるごと売却したりリストラや退職勧奨(肩たたき)する話は、もはや珍しいものではなくなった。

明日もあると思っていた居場所が、突然底が抜けて放り出されることだってあるのだ。だから仕組みに乗っかって動かないでいると、足腰が弱くなり変化に対応できなくなる。

安定した状態の会社を探すのもいいが、自分の強みで誰に役立てるかを磨き続け情報発信していくことが、自分の人生を安定したものにしていくと思うのです。