将来を描かせること。
大学1年生の授業「進路を自覚する(その3)」に講師にお声がけいただきました。
川島「始める前に今日は「自覚するその3」ってことだけど、1と2は何をしたの?」
、、、何だっけ(ザワザワ)
学1「思い出せない」
学2「グループワークしなかった?」
学3「いや、ビデオ見た気がする」
川島「で、進路は自覚できたの?」
学生「全然。ていうか何やったか覚えてないです」
進路の自覚。進路の必要性を感じ、主体的に考え動きだす。といったところか。
自覚はさせるものではなく自分でするもの。気づいたらしているもの。
「宿題しっかりやれ!」
「このままでは就職できないぞ!」
「だから言っただろう」
といっても耳を通過するだけだ。偉そうな人のビデオを見ても彼らの心はおそらく響かない。なぜなら情報が溢れ同じようなセリフを先生や親から浴びせられているからだ。
もし3日後に大震災がやってくるとしたら、みんな必死で準備に動くと思う。耐震補強、保険の見直し、避難所や安否確認の方法など
大震災は起こるかどうかわからないが、大学卒業は確実にやってくる。環境が激変するのは大学卒業も震災も同じなのだ。
大学卒業後、どのような社会環境で生きていくのか。そのために何が不足していて、何が必要なのかを考え始めるスタートラインに立って欲しかった。
だから背景を描かせた。
彼らが就職を意識する3年後の社会。彼らの身に降りかかることをありありとイメージしてもらった。まるで大震災がやってくるかのように。
30分を4回の講義。生徒は入れ替わりだったが全てのクールで同じ話をお届けした。
テーマは「ロボットと人工知能」
例えば給料25万円の社員を正社員で雇うと、会社は最低50万円の人件費がかかる。
一方のロボット。ペッパー(Pepper)なら月3万円~オプションをつけても5万円程度。もちろん人とロボットでは出来ることは格段に違う、、、今のところ。
しかし3年後、5年後、ロボットは劇的な進化を遂げる。自動運転車では既に周りの状況に応じて動作を変えることができ事実を刻々と記録しクラウドに蓄積される。
ロボットたちはネットで自由に情報を検索し状況に応じて使い分ける。記憶、計算、検索、照合などは人間の力では遠く足元にも及ばない。
月5万円で雇えるロボットは、24時間365日働き続け文句も愚痴も言わない。やる気が無くなるなんて無縁で年々技術の進化とともに成長を遂げてゆく。
今までは人が仕事をし、面倒や危険な事をロボットが肩代わりした。これからはロボットが仕事をしロボットにできないことを人がやる時代になるだろう。
さぁ、あなたはいかがか?
ロボットに出来ないことであなたは大学時代に何を磨き誰に役立てる人になるか。好きなことを見つけてとことん打ち込むのもいい。紆余曲折して経験値を上げるのもいい。勉強も大切だが勉強の目的が大切。
高い学費を払い何を得て次のステージに進むのか。
一生に一度の人生。主役はあなた自身。
キャリアデザインとは、人生をどんなドラマにしたいのかを考えること。進路を自覚するとは、あなたの人生ドラマに必要なことに気づくことだよ。