正論を押し込まれるほど相手は後ずさりする。

表面的には納得しているようでも心の距離は離れていく。心が離れていると会話は本音から建前になり、目の前で会話をしていても伝えたいことが届かなくなる。

 

よくあるプロジェクトリーダー。

メンバーの心身状態を見ようとせず、自分や顧客の都合だけを一方的に押し込み続けるとメンバーは必ず疲弊していく。

 

よくある経営者。

現場や社員に目と気を配らず、数字に追われ物事を数字ばかりで判断し続けると社員は主体性を失い、心がしらけていく。

 

正論は説得力がある。根拠に数字が絡めばなおさらだ。そして正論が衝突するとバトルになる。どっちが正しいか、どっちが勝つか。 

一方的に論破し打ち負かすことができたとして、勝った方がいいかもしれないが、負けた方は我慢が残る。もちろん物事を維持したり成長させるには、共通の指標があった方がわかりやすいし正論も時には必要だ。

 

しかし、食べさせたいときに食べさせる側の都合で一方的に押し込むのは、簡単だが長続きはしない。

相手の口に押し込んで消化させようとしても消化不良を起こしてしまう。もしそれが毎回だとしたら食べることすら拒否するようになってしまうだろう。

 

だから、相手の状態を見て食べやすく加工するとか、食べたくなる環境や消化酵素を手助けするような処に気を配れる余裕があるといいよね。

 

人間はロボットじゃないんだから。