子供の意見や考えを尊重してください。

親子という意識を一旦手放し、対等な目線で話が聴けるとベストです。もし今までそうした関係が築けていなくても、まず親の方から聴く姿勢があると子供も少しずつ変化していきます。

私も高校1年生~3年生に授業や講演で関わることがありますが、高校生は本当に多感です。大人がどのような気持ちで自分と向き合おうとしているのかを敏感に察知し、学校の授業でも「一生懸命な先生と・手を抜いている先生」はすぐにわかるようです。

そして高校生になると体も成長し、身の回りのことはほぼ自分でできますから「自分で考え・自分で決め・自分で行動する」という、大人のプロセスを強く渇望するようになっていくのです。

こうした多感な高校生との会話にはいくつかポイントがあります。

承認する

子供の意見がどのようなものであれ、まず承認(受け止める)する。そういう考え方・意見もあるよね。というスタンスを持ち続けください。意見を否定されると心を閉ざし「メンドクサイ」という一言で自分の殻に閉じこもります。

自分の意見を聴いてもらえると、相手の意見も聞こうとする姿勢が少しずつ出てきます。

比べない

一人の人間として尊重されたい。という欲求が根底にあるので「私(親)が高校生の頃はな、、、」とか「**くんはもっと、、、」とか、他人との比較にストレスを感じやすいのが高校生。

すると子供は「私だって頑張ってるのに」というなり『どうぜ親は私のことをわかってくれない』と諦めて自己解決させます。この溝が深まり続けると、将来の進路選択で方向性が合わずトラブルに発展することもあります。

待つ

経験豊富な親と、これから沢山の経験をする子供では、経験から話せる引き出しの量が圧倒的に違います。そのような状況で親の会話のペースで意見を求めても、うまく意見が言えない・纏まらないこともあるのです。

少し困っている・迷っているようでしたら、すぐ遮らずに待ってあげてください。日にちを変えてまた後日でもいいと思います。子供は自分の存在と意見を尊重してもらえている。という感覚が信頼関係に繋がっていきます。

子供が親の意見を聴かなくなる傾向には

  • 親が子供の話を聴いていない
  • 親が子供の学校生活・将来の進路に関心が低い

こうした状況があります。

自分の意見を聴いてもらえない人からの意見を聴くことはありません。これは大人の世界でも同じこと。大人に半歩足を踏み入れている高校生も同じなのです。

とはいえリスクに対する判断が甘く親が心配したり、友達の意見に大きく左右されていくのもこの時期。

高校2年生になるとすぐ進路選択がやってきます。上から押さえつけるより、お互い対等の立場で話し合える環境を作っていくことが、子供によりよい決断をさせることに繋がります。