LINE(ライン)の送信取り消し機能が公開されました。

 

私もメールやSNSで誤って発信してしまうことがありました。だから簡単に取り消せるのは便利。

 

しかし一方で、とても危険な機能に感じます。

official-blog.line.me

 

特に、学生のコミュニケーション力の低下に拍車がかからないか心配です。※実際には「取消した証跡」は残るようですが。

 

学生は友達とのコミュニケーション手段にSNSを多用しますが、SNSとの関わり方は対面でのコミュニケーションにも影響します。実際、SNSの既読機能はメールでのコミュニケーションとは異なる価値観を感じます。

 

既読機能は相手がメッセージを開いたかどうかがわかります。しかしあくまで開いたかどうかであって、伝わったか・相手が返信できる状態かはわかりません。メッセージは見たがすぐ返信できない状況かもしれない。少し考えてから時間を置いて返ってくるかもしれない。

 

コミュニケーションの相手にも状況と都合があるので、いつ返信するかは相手が決めることです。それなのに既読を放置したら「スルー=無視」と話し手が考える人が出てくるのは、既読機能の便利さでもあり弊害だと感じるのです。

  

LINEでは取消せても、リアルなコミュニケーションでは取消せません。

 

言葉は、たった一言で相手を勇気づける・やる気を引き出す武器にもなり、何気ない一言が相手を奈落の底へと落としいれ一生突き刺さる凶器にもなる。

 

だからこそ相手の立場や気持ちを考えたコミュニケーションが生まれ、相手との信頼関係に繋がっていきます。

 

『放った言葉は取消せる』

 

そのような価値観が蔓延したとしたら、恐ろしい世の中になると感じてしまうのは考えすぎでしょうか。

 

人事・研修・講演・キャリアカウンセリングなど言葉を仕事道具にしている身として、この機能はすごく危機感を感じます。